
PPC広告を使いこなす
ディスプレイ広告のつくりかた
ディスプレイ広告を設定するには、新たな広告キャンペーンをつくり、「ディスプレイネットワークのみ」または「検索ネットワーク(ディスプレイ ネットワーク対応)」を選択します。
検索ネットワーク広告と別に管理をするため、ここでは「ディスプレイネットワークのみ」を選びましょう。
どんなサイトに表示させるかを決めるのは、「キーワード」「インタレスト」または「プレースメント」の設定によります。
この3つについて、次から説明していきましょう。
新たな広告キャンペーンをつくり、「ディスプレイネットワークのみ」か「検索ネットワーク(ディスプレイネットワーク対応)」を選択する。
ポイント1 キーワードは見込み客が関心を持ちそうな言葉を選ぶ
キーワードは、検索ネットワーク広告の考え方とは異なり、見込み客が関心を持ちそうなテーマに関する言葉を設定するのが大切です。
たとえばゴルフ用品の広告なら、ターゲットは40代以上の一定の収入がある男性がメインになってくるでしょう。
彼らは「ゴルフ」だけでなく「車」「マンション」などにも興味があるかもしれません。
車に関するニュースや記事コンテンツの中にゴルフ用品の広告を表示させれば、潜在的なニーズを掘り起こすことができる可能性があります。
ゴルフと直接関係ないキーワードを設定することによって、より広くアプローチできるわけです。
ですから、ディスプレイ広告のキーワードは、見込み客がどのような人で、何に関心を持っているのかを具体的に想像することが大切です。
キーワードの設定は、「広告のターゲットの選択」で「ディスプレイネットワークのキーワード」を選択して行います。
最初はこれが一番わかりやすいでしょう。
キーワードの設定は「広告のターゲットの選択」で「ディスプレイネットワークのキーワード」を選択。
見込み客が関心を持ちそうなテーマに関する言葉を入力しよう。
ポイント2 インタレストで他トピックのサイトにも広告表示が可能
インタレストとは、見込み客が興味関心を持っていそうなカテゴリを選んでターゲティングすることです。
キーワードと似ていますが、インタレストの場合は選んだカテゴリに興味を持つユーザー層が、他のトピックのサイトを見ているときにも広告が表示されます。
たとえば「新築分譲マンション」に興味のあるユーザー層が、別の「海外旅行」のサイトを見ている場合にも、グーグルが持つデータに基づいて広告が表示されるのです。
インタレストの設定は「広告のターゲットの選択」で「インタレストとリマーケティング」を選択。
見込み客の興味関心を表すキーワードを入力すると、ユーザー層の候補が表示される。
ポイント3 プレースメントで広告を表示したいサイトを指定
プレースメントとは、広告を表示させたいサイトを指定する方法です。
あるサイトの読者の属性と見込み客の属性がマッチする場合には、プレースメントでサイトを指定するのもいいでしょう。
サイトを指定するには、「広告のターゲットの選択」で「別のターゲティング方法を使用」を選択し、「プレースメント候補を検索」します。
「ブログ」や「経済ニュース」のようなキーワードを入れると候補のURLが出てきますので、選んで指定します。
「広告のターゲットの選択」で「別のターゲティング方法を使用」を選択。
キーワードを入力して「プレースメント候補を検索」する。
候補サイトのU R Lと課金額が一覧表示されるので、選択して指定する。
ディスプレイ広告は 「そのうち客」がターゲット
ディスプレイ広告のいいところは、潜在的な悩み・ニーズを持ちながらも、検索までに至らない人に対してアプローチできることです。
逆にいえば、検索ネットワークに比べて「薄いお客さん」にまで広告が表示されることになります。
「いますぐ客」というより、「そのうち客」です。
ディスプレイ広告は、この特徴に合わせてつくることをおすすめします。
物販の場合、いきなり高額商品の広告を出すより、フロントエンドとなる安めの商品や、お試し商品の広告を出すといいでしょう。
たとえば私のクライアントの倉崎さんは、熊本県で馬刺しを販売するサイトを運営し、大成功しています。
人気商品の価格帯は4000円~1万円くらい。
でも、ディスプレイ広告で推しているのは、「お試しセット980円」です。
まずは気軽に試してもらって、次に高めの商品を買ってもらえればいいのです。
倉崎さんの運営する「熊本馬刺しドットコム」(http://kumamoto-basasi.com/)では、ディスプレイ広告で手軽な「お試しセット」を宣伝している。
PPC広告の大きなメリットについて
PPC広告について、オンラインショップ運営面から考えると、必要経費の予算を立てられることがメリットのひとつです。
もちろん、紙媒体の広告を出すときも、予算範囲内で抑えるように、印刷部数や新聞折り込みとして入れる地域の絞り込みなど、いろいろと工夫をしますね。
また、紙媒体の広告は形として残りますので、それを手にした人に訴えるインパクトもあるなど、いろいろなメリットもあります。
オンライン広告は、不特定多数の人に見てもらえるメリットがある一方で、紙資料として残らないというデメリットも発生します。
そういう意味でも、記事に興味をもった人のクリックによって広告料金が発生するPPC広告は、顧客の絞り込みができることが大きなメリットだといえますね。
PPC広告の意味を改めて考える
PPC広告といえば検索連動型広告というイメージがありますが、実は、コンテンツ連動型広告なども含まれているのです。
この広告の意味は「Pay Per Click」ですから、広告をみた人がクリックした分に対して広告料が発生することになります。
そのため、PPC広告には、コンテンツ連動型広告などが含まれる意味も納得できますね。
いずれにしても、広告をみた人が興味をもつことからスタートする性質があるため、その内容については、十分に検討する必要があります。
限られた文字数で全てをアピールすることは不可能ですので、運営するオンラインショップの特典を最大限アピールできることが大切です。
また、文字数の上限にこだわらず、思いっきりシンプルにすることで、却ってインパクトある内容に仕上がる可能性も高くなりますね。
PPC広告のデメリットをプラスに変える
PPC広告が掲載されるのは、GoogleやYahooなどの検索サイトであり、入力するキーワードに反映して掲載されることに大きな特徴があります。
そのため、いったん検索キーワードを選び直した後、再度、同じキーワードで検索し直しても、時間が経っていない場合は、同じ検索結果画面が表示されることになります。
そのため、PPC広告には、すぐに戻っても画面が変わっているという、動画広告ほどのめまぐるしさはありません。
ただし、同じキーワードに反映して、同じような内容のテキスト形式の内容が並ぶため、よほどのインパクトがないと、目立つ存在にならないというデメリットもあります。
そのデメリットをプラスに変えるためには、一瞬のうちに消費者の目に留まるような印象的な内容が鍵を握るといえます。
PPC広告を最大限活用するためには
PPC広告は、限られた文字数のテキスト形式ですから、いかに有効活用するかが大きなポイントになります。
しかし、文字数の上限まで使うことが、必ずしも効果的な方法だとはいえませんし、あまりにも細かすぎる内容は、インパクトに欠けるともいえます。
検索サイトを利用する人は、少しでも早く知りたい情報にたどりつきたいという気持ちがありますね。
それらを踏まえたうえで、PPC広告を最大限活用するためには、必要があるものと、そうでないものとの区分けをしましょう。
必要なものとしては、商品名と企業名、あるいは商店名ですが、不要なものとしては電話番号があげられます。
意外だなと思われるかもしれませんが、企業情報はサイトにリンクしてから調べることができるからです。
PPC広告の充実のために
PPC広告は、限られた文字数のテキスト形式に特徴がありますが、その範囲内で、いかに効率的な内容に仕上げるかが大きなポイントになります。
もちろん、せっかく与えられた枠ですから、目いっぱい活用したいという心理が働きますが、文章は長ければインパクトがあるとは、必ずしもいえない現状です。
これは、なんらかの式典につきものの来賓挨拶にもいえますが、適度な長さというか、少し余韻を残した終わり方のほうが出席者の心に響くのです。
PPC広告も同じことで、限られた文字数のなかで、さらに的を絞り込むことで、消費者の関心度を高めることにもつながる可能性が高くなります。
検索サイト利用者はせっかちな人が多いだけに、よりインパクトのある広告文を考えたいですね。
PPC広告の流れを有効活用 (1)
オンラインショップを展開するためには欠かせないPPC広告ですが、それを有効活用するための方法は、時代とともに変わっていきます。
PPC広告の流れは、消費者が検索サイトにキーワード入力することから始まりますが、日本語で文字入力ができることは、サイトのURL入力よりもお手軽なことでも人気です。
この流れを活用する方法として、大袋入りのお菓子に入っている個包装にメーカーの情報を集約するやり方があります。
従来からある大袋は、お徳用サイズということで割安なのが人気でしたが、大袋も中身も簡易包装なのが特徴でした。
しかし、インターネットの普及により、中身の包装にまでこだわることで、サイトへのアクセスアップ、さらには商品購入にまでつなげる工夫がなされています。
PPC広告の流れを有効活用 (2)
前回お話ししたお菓子の大袋の個包装にメーカーの情報を集約して記載するのは、袋の中身を友人たちとわけた場合、商品情報が残ることに期待しているからです。
実際、手元にある個包装の商品名を検索サイトから入力することで、メーカーサイトにたどり着くことができるのです。
このようにPPC広告を有効活用するためには、時代のニーズや、消費者がもっているIT関連器機に対応することが大切です。
また、個人店の場合は、地元で発行するタウン紙などに店名や取扱商品をクローズアップして掲載することで、PPC広告の有効活用にもつながります。
ちなみに、個包装に印字されるメーカーの情報には携帯電話のQRコードもあり、パソコンと携帯電話、どちらからでも情報収集ができるように工夫がなされています。
PPC広告の流れを有効活用 (3)
PPC広告は、限られた文字数のテキスト形式で成り立っていますから、有効活用することが大切です。
と同時に、わざわざ入れなくてもいい情報もありますから、その選択を誤らないようにしたいですね。
車に社名や電話番号を掲載する広告方法は、従来から行われてきましたが、PPC広告の場合はその必要性はないといえるでしょう。
それよりも、社名や商品名をキーワードとして優先的に入れることが、より多くの集客効果が得られると思われます。
その逆に、車に掲載する場合は、サイトのURLを入れても後続車が覚えられないため、役に立たないといえるでしょう。
ちなみに、路上教習車の後部に、注意と協力をうながす文章が入れられているのをみかけますが、それを読みながら運転していると事故のもとになりますね。
PPC広告に求められる消費者感覚
ここ数年、節電対策が叫ばれるようになってから、節約生活がブームに拍車が掛かるようになりました。
「消費は美徳」といわれたのは昔のことで、これからの時代、少しでも節約すること、さらに、環境にもやさしい節約を心掛けることがテーマになると思われます。
たとえば、スーパーのエコバックは資源の有効活用にもなるだけでなく、ポイントカードに加算される場合は、それを貯めることで節約生活にも応用できます。
PPC広告の内容を考えるときは、このような消費者感覚を意識して、「さすが!」と思わせるようなものに仕上げることをお勧めします。
もちろん、PPC広告からリンクされるサイトのランディングページの内容と一致していることが大切なのは、いうまでもありません。
PPC広告とイベント
オンラインショップなどネットビジネスを展開するためには、絶えず季節を先取りしておく必要があります。
これは、既存の店舗でもいえることですが、ひとつのイベントが終了すると、その翌日、開店早々に訪れても、見事なくらい店内のディスプレイの変更がなされています。
ですから、なんらかのイベント後に期待される「旧パッケージ商品の割引セール」などもあまり見かけなくなり、ある意味、がっかりさせられることも少なくありません。
PPC広告を考えるときも、イベント終了後の切替の速さが求められるといっても過言ではないでしょう。
もちろん、先ほどの「旧パッケージ商品の割引セール」や「訳あり商品」をわざと意識したPPC広告の活用もありますから、その駆け引きが微妙なのかもしれません。
PPC広告とサイト利用者の傾向性(1)
PPC広告に挑戦するためには、検索サイトを利用する人の傾向性を把握しておくことが大切です。
結論からいうと、PPC広告、つまり「検索連動型広告」をクリックする人は、最初から調べたい情報がはっきりしているのです。
そのため、自分が求める情報がわかりやすく、簡潔にまとめられているサイトを最優先します。
そして、複数のサイトを比較してまわった結果、印象に残ったサイトを再訪問するというパターンが多いといえます。
一方、コンテンツ連動型広告は、自分のお気に入りのブログやネットニュース記事を読んだ人がアクセスするという流れになっています。
それらの広告に共通していえることは、広告記事とリンク先のサイトの内容が一致していること、それが最低条件ですね。
PPC広告とサイト利用者の傾向性(3)
オンラインショップの販売実績につなげるためには、PPC広告の存在は大切ですが、それと同時に、最初に表示されるランディングページの第一印象が決め手になります。
つまり、サイト訪問者にとっては見やすいサイトであること、それがサイト構築の第一条件になりますね。
また、ランディングページから、トップページや、他のページとの行き来がスムーズにできることも、サイト構築のための大きなポイントです。
そのためには、文字の大きさ、背景色とのバランス、画面スクロールの手間も視野に入れることをお勧めします。
特に、横方面へのスクロールを面倒に感じる人は少なくありませんので、自分が第三者の立場として、いろいろなことを客観的に判断するようにしたいですね。
PPC広告を消費者の視点で (1)
GoogleやYahooの検索結果画面に掲載されるPPC広告について、消費者の視点で考えてみたいと思います。
PPC広告を有効活用するためには、情報収集目的の人を見込み客にできる魅力ある内容にすることも必要です。
情報収集するためには検索サイト経由が速いことは、パソコンを日常的に使用する機会が多い人がごく自然に体得したことも少なくありません。
検索サイトに掲載される広告の種類や料金体系などはわからないし、また、そこまで深く考えていないという場合がほとんどだと思います。
消費者が、ただ純粋に情報収集目的のために検索サイトを利用して広告をクリックするのは、その広告にインパクトを感じたからなのです。
PPC広告を考えるときは、そんな消費者の純粋な視点を重視したいですね。
PPC広告を消費者の視点で (2)
ここでは、検索サイト経由で広告をクリックして情報収集する消費者の心理について考えていきたいと思います。
商品購入ではなく、商品やその関連情報の収集目的で検索サイトを利用する人は、一刻も早く自分の求める情報にたどり着きたい気持ちでいっぱいです。
そのため、検索結果画面に掲載されるレイアウトまで深く考える余裕もないし、PPC広告の存在も認識しないと思います。
そんななか、文字数が限られたPPC広告などの「検索連動型広告」を選んでクリックするのは、その広告に魅力を感じるからですね。
だから、オンラインショップで扱う商品販売成果に結びつけるためには、広告の第一印象が大切だということになり、よりインパクトがある広告を考える必要性につながります。
PPC広告を消費者の視点で (3)
GoogleやYahooの検索結果画面に掲載されるPPC広告をクリックする人が多い理由は、アドレスバーへの入力が面倒だからだといえます。
企業サイトのURLを知っていても、慣れない横文字を入力するよりは企業名をキーワード入力するほうが速いと、それまでの経験上でわかっているからです。
検索サイトは、情報収集目的のために多くの人が利用していることは、オンラインショップ運営のためにも承知しておく必要があります。
また、広告とともに重要視されるのは、そこからリンクされるサイトのランディングページの第一印象はもちろん、サイト全体の使いやすさです。
サイト訪問者にとって使いやすいサイトであることが大切で、それが消費者の商品購入へ誘導にもつながっていきます。