
場所を変えれば同じ商品が高く売れる
先日、ある方とお話をしていたら、面白いことを教えていただきました。
元ネタは外国人の書かれた価格決定の本らしいですが、ネットビジネスにも使えると思いますのでお伝えしておきます。
コーヒー豆をリアルで売ろうと思ったら、いくつかの選択肢が考えられます。
その中でとても興味深い2つのケースを比較してみます。
1つは、”スーパーなど”で他のコーヒー豆と一緒に置いてもらう方法。
もう1つは、”コーヒー専門店など”で他のコーヒー豆と一緒に置いてもらう方法。
ここで、より儲かるのはどちらでしょうか?
答えはおわかりだと思いますが、後者のケースですね。
なぜなら、スーパーというのは安売りの場所なので、当然安い商品を中心に置いているわけです。
逆に、コーヒー専門店はブランドに拘ったりして、比較的高価な商品を中心に置いていることが想像できます。
つまり、自社のコーヒー豆が高級品かどうかというよりも、”直接の比較対象が高級かどうか”によって価格が左右されるという話ですね。
もう一度言います。
自社のコーヒー豆が高級品かどうかというよりも、直接の比較対象が高級かどうかによって価格が左右される。
これはネットビジネスにも応用することができます
私がいつもお話していることですが、大手のショッピングモールというのは、実はそれほど儲からないケースが多いです。
例えば楽天とかアマゾン。
以前からあった手法ですが、アマゾンに何万点も商品を出品して、月に何百万売り上がったというお話をされる方もいます。
しかし、最終的に財布に残るお金は思ったほど多くないわけですね。
仮に500万円売上げたとしても、利益は5%くらいだったりします。
25万円ですね。
これだと年収300万円にしかなりません。
さらに、このお金も次の仕入れなどに使いますから、自由に使えるお金というわけではありません。
そして、翌年には各種税金も支払わなければなりません。
旅行に行って、パーッと使ってしまうわけにはいかないのです(笑)。
これほど利益率が低いのはなぜでしょうか?
それは、先ほどのスーパーでコーヒー豆を売っているからです。
小規模事業はどうすべきか?
それでは、私たちのような小規模事業の場合はどうしたらいいのでしょうか?
これは冒頭で書いた、コーヒー専門店で販売することです。
コーヒー専門店をネットビジネスに例えると、独自サイトを作って販売するということになりますね。
サイトの見せ方は、コーヒー専門店に習って高級路線で作ることもサイト運営者の自由です。
独自サイトの最大のメリットというのは、集客ルートを自分で構築し調整できることにあります。
楽天やアマゾンというのは、そこに集まっている人が対象になりますよね。
出店者側で、お客様を選り好みすることがほとんどできません。
しかし、独自サイトは調整ができるわけです。
利益率のほうが大事
ビジネスを行っていてよくあるケースとしては、売上ばかりを見ていて「利益」を見ていないことですね。
今期の売上が1億を超えましたとか、3億になりましたと喜ぶのは良いのですが、利益がどの程度だったのかチェックする必要があります。
ちなみに、事業で得られる「営業利益率」というのは業種によってさまざまなのですが、家電メーカーなどは5〜8%と言われています。
つまり、100万円の売上があったとすると、利益はわずか5〜8万円ということですね。
逆に利益率の高いビジネスの場合、売上が100万円であっても利益が90万円を超える場合もあります。
つまり、売上というのは大企業が用いる業績の1つの目安であって、私達のような規模の会社が用いる指標としてはあまり当てにならないと私は思います。
利益率のほうが大事ですね。
というわけで、お金を儲けるためには「利益率」をよく把握するということになります。
独自サイトの重要性
私の会員で時計の無在庫販売を行っている柳樂さんという方がいます。
彼はアマゾンに出品して爆発的な売上を達成したそうです。
皆さんもご存知のように、今のアマゾンは世の中の流通網が混乱するくらいに利用者が増えています。まさにネット販売のガリバーですね。
しかし、売上が劇的に増える一方で、規約に抵触するような行為があるとアカウントを凍結されてしまうリスクをはらんでいます。
または、手数料などを一方的に上げられてしまい、利益が減ってしまうということも考えられます。
仮にご自身のネット販売をアマゾンなどのモールのみに依存してしまうと、こういったモールの都合でビジネスが左右されてしまうことになります。
こういった事態を避けるためにはどうしたらよいのでしょうか。
私が長年言い続けているのは、モールへの出店と併せて独自サイトでの販売を強化することが大切です。
独自サイトの販売というのは集客をご自身で行う必要があるため、ビジネスが起動に乗るまで時間がかかります。
検索エンジン対策やネット広告、SNSなどを使いながら集客をしていくのですが、これが軌道に乗ってくると安定した売上を見込むことができます。
もちろん、検索エンジンの順位が落ちてしまったりすることもありますが、バランスの良い集客を行うことで売上が極端に落ちることを避けることはできます。
爆発力のモール出店と安定の独自サイト、こちらも1つに依存することなくバランスを考えて進めていく必要がありますね。
柳樂さんは物販事業を始めてから9年が経ちますが、いま改めて独自サイトの重要性に気づいたといいます。